実録!幸せな結婚生活のレシピ

8.どうでもいい話
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ある日、俺は仕事関係の先輩、高井さんと飲んでいた。

高井さんは俺が上京した際の業務上の前任だ。

俺が着任したのは花形部署と言われ、将来を期待された人が配属される部署と言われていた。

そこにもともと所属していたのが高井さん、それを引き継ぐのが俺と言うことだ。

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当時の高井さんの上司である笛吹課長は圧倒的な若手のエース的存在で、高身長のイケメンタイプ。

誰もが憧れる存在であり、俺も笛吹課長のもとで仕事をしたいと思ってたし、いつか笛吹課長のポジションを俺が勝ち取りたいとも思っていた。

高井さんのポジションにいけたということは、つまり笛吹課長と仕事ができるということ。

憧れの笛吹課長のもとで仕事ができる、笛吹課長の部下である高井さんの業務を引き継げる。これだけでも当時の俺はうれしかった。

もちろん、自動的にその立場を得たのではない。あらゆる作戦、アピール、差別化戦略を駆使し、地方にいた俺は東京本部の役割を勝ち取れた。これがなければ、今の自分、ブサクエなど存在はしなかっただろう。

笛吹課長の愛弟子という立場でもあった高井さんの後を継げたときは本当にうれしかったし、田舎者の俺はこれが俺の東京伝説のはじまりだと思っていた。今考えるとそこそこサブいが事実だ。

俺は誇りをもって高井さんから引継ぎを受けた。

それからの3年間、自分で言うのもなんだが組織内でもトップクラスの馬車馬的働きをしたんじゃないかと思う。圧倒的にやった感覚は自信にもつながったし、周囲の評価もありがたく頂いたと自負している。

前任者の高井さんはそんな俺をやさしくフォローしてくれる人だった。

気さくな人で20代で結婚し、早々に子宝にも恵まれ幸せな家庭を築いていた。

といっても、高井さんは残念ながらブサイク部類(失礼)であり、奥さんもそこそこレベル(失礼)の女性だなぁと心の中では思っていた。

高井さんと奥さんの間にそれなりのかわいい子(失礼)が生まれてよかったですね!とイジる俺たちを高井さんはニコニコ笑いながらぶん殴っていた。ツッコミの割に痛かったので実はガチで怒ってたのかもしれない。

とにかく高井さんは子煩悩で、奥さんとも仲良しだった。

俺は理想的な家族だなぁと思ったし、俺もいずれはこんな家族を持つのかなぁとも思ってた。

3年後-

高井さんが壊れた。

当時、高井さんが所属していた組織が大きく変わった。

いわゆるシビアな業績環境であり、シビアな対策が必要となり、シビアな経営陣が入ってきて、高井さんの立場もシビアになったということなのだが。

高井さんは順風満帆な組織環境ではニコニコと働けるタイプだが、シビアな環境、コスト削減や利益ねん出というフェーズは不得意なようで、変化に対応することができなかったのだ。

また、笛吹課長は当時別部署に異動(その後転職)し、俺は笛吹課長の後を正式に引き継いでいた時期でもあった。

奇しくも、俺は望んだ笛吹課長のポジションを得て絶好調だったが、高井さんは真逆で苦しい立場に追い込まれていた。

新しい組織でのやり方に順応できず、仕事の要求も、新しいことにも対応できなくなり、やがて仕事を休むようになったらしい。

診断結果は鬱病。

そんなどん底になる直前に、一度ランチに誘われたことがあった。

「子供がうっとうしい」と今までの高井さんからは考えられない話をしていた。

その後、高井さんは仕事を休み、プレッシャーの少ない部署への異動でなんとか職場復帰された。

それからしばらくは仕事で絡むこともなかった。

2年後-

高井さんから久しぶりに飲まないかと誘われた。

ありがたい誘いだし即快諾。

店に行くと、そこには笛吹さんもいた。

笛吹さんはもっとも尊敬する先輩であることに変わりはない。

単純に再会はうれしかった。

その日、俺たちは昔話でかなり盛り上がったのだが、飲みの趣旨は笛吹さんが俺を引き抜くことだったようだ。現職の年収1.5倍確約の話だったが、俺はやんわり断った。少し微妙な空気にはなったのだが、その空気をどうにかしようと口を開いたのが高井さんだった。

ちょっと前までふさぎがちで、法人内でも評判は微妙だった高井さんだったが、どうやら元気を取り戻したようで、それまでの経緯を話し始めた。

 

「俺、離婚したんだ」

 

いきなりのカミングアウト。あんなに仲良し&子煩悩で一生を家族にささげるとまで宣言しまくってたのに、高井さんはいつの間にか離婚していた( ;゚Д゚)

「え!?本当ですか!?」
「うん、もう半年ぐらいだけどな」
「あの、再婚は・・」
「いや、今はちょっと考えられないな」
「あの、お子様は・・」
「俺が引き取った。」

な・・

なんという・・・よくある話!

一体何があったんだ・・・

しかし、そんな野暮なことは聞けないと思いコンパでもひらきましょうか?とか言ってたら

 

「原因はあいつの浮気だよ」

 

聞いてもないのに話し出す高井さん(;゚Д゚)

どうやら奥様が浮気をしたらしい。

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経緯を聞くと、2年前に高井さんが仕事で壊れてるとき、家庭内でも同じく壊れていたそうで。

家庭内に不協和音が鳴り響き、少しずつ家族も壊れていった・・・

その後、奥様が家を空けることが多くなり、子供の世話もロクにしないようになっていったそうで、だんだん奥様と揉めることが多くなった。

で、ある日夜になっても奥様が帰ってこず、イライラしてるところに酔っ払って返ってきた奥様。

服装も派手になってきてるし、行動も怪しい・・・

積もり積もることもあったのか、高井さんはプチーーンと切れてしまい、奥様を問い詰めた。

だが、奥様はシラを切った。問い詰めても何も回答は得られない。もしかすると、子供はその光景を見て泣いていたのかもしれない。なかなかの詰んだ状況だ。

その後も奥様の怪しい行動は続き、信用を一切できなくなった高井さんは動いた。

どういう行動に出たかというと

 

ボイスレコーダーを奥様のカバンに忍ばせたのだ

 

「え!?マジですか?」
「そう(笑)で、また夜中に酔っぱらって帰ってきたとき問い詰めたらシラを切ったんだけどさ」
「は・・はい・・・」
「じゃ、これ(ボイスレコーダー)はどういうことだってな、聞かせてやったのよ」

 

 

「ああん!!あん!!気持ちいぃぃぃ。愛してる・・愛して、ああん!」

 

 

衝撃の音声は、浮気相手の男性との食事からラブホまでの一部始終が・・・

俺と笛吹さんは一部始終を拝聴した(小さめの音量で)。

あのそこそこの見た目の奥さんが、誰かに抱かれて喘いでいる。

その音声をなぜか俺と笛吹さんは居酒屋で聞いていた。

そこそこの見た目の奥さんが浮気相手にはっきりと「愛してる」という言葉を述べ、そして快楽の世界に溺れた声が延々と録音されていたのだ。

あまりに鮮明に残された証拠。

高井さんはこの証拠を奥さんにつきつけた。

奥さんは驚き、そして不貞行為のすべてを認めた。

その後、離婚。

奥様に娘は任せられないとしてかなり争ったそうだが、高井さんは親権と慰謝料を得て決着したそうだ。男性不利が一般的な日本の離婚の争いの中、高井さんは完封勝利を収めたのだ。

そして、俺は少し違和感を覚えていた。

高井さんはこの話をどこか楽しそうに話していたのだ。

なかなかヘビーな話なのに。

しかも驚いたのは、奥さんが他の男との情事の音声を初めて聞いたとき、ショックよりも「よし!」と思ったと、と高井さんは言っていた。

離婚から半年たったその時に、この音声を再生し俺と笛吹さんに聞かせる高井さん。

なかなかのサイコパス・・・

笛吹さんは「高井大丈夫か?」と帰り道に呟いていたが、俺は何も答えれなかった。

・・・

そんな高井さんも再婚され、あの頃の穏やかな高井さんに戻ったと風の噂で聞いていたが、仕事のポジション上、絡みはなかった。

そんなある日、職場の近くのビルにあるオフィスビル内の食事スペースで、菓子パンを食べている高井さんを見かけた。

声をかけようと後方から近づくと、

 

 

高井さんはDSでマリオカートをしていた

 

 

アラフォーのおっさんが休憩時間にマリオカート。

恐らく至福の時間だろう。

楽しいひとときを邪魔してはいけない。

俺はその場を去った。

ちなみに、俺が上京したばかりのとき。

高井さんから引継ぎを受けてから数か月後のある日のこと。

夜に資料を探そうと事務所に戻ったとき、高井さんが事務所でPCを眺めていた。

何してんのかと思ったら

 

 

エロ動画を見ていた

 

 

実はそのころから、こいつダメだなと思ってたんだけど、やっぱりダメだなと思った。

仕事とプライベートは別だよね。

高井さん、マリオカート頑張ってね!!

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