XVIDEOの正しい使い方 Season5

4.ブサクエⅣ そして老害へ・・・

笑う子(35)に見られた変化

「一体何を考えてるかわからない」

笑う子は他人からよくそう言われるらしい。その理由を笑う子は「何も考えてないだけなんです(笑)」と言っていた。

恐らくそれは嘘ではなく、本当に何も考えていないのだろう。

あらゆることに興味を示さず、異性と交際した経験もない。他人との会話は何も考えず笑ってやり過ごす。笑う子の特徴は前回の記事でお伝えしたとおりだ。

他人に興味がないので、他人に期待しない。

誰にも期待しないから、誰にも期待されない。

他人に深く入り込まない、だから他人に深く入り込まれたこともない。

傷つけたこともないし、傷ついた経験もない。

だとすると・・・、結構根深い問題だ。

だが、笑う子にひとつだけ変化を感じることがあった。

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「で、今日は何で俺を呼んだの?」
「うーん、そうですねぇ。なんとなく。会いたいなぁと思って・・・」

笑う子が私に「自分の希望」を口にしたのはこれが初めてかもしれない。

居酒屋で飲み物や食べ物の希望を聞いても「なんでもいいです」しか言わなかった。コンビニで酒を買うときも「なんでもいいです」だった。

誘われるがまま、言われるがまま。黙ってラブホについてきて、私の言われるままに服を脱ぎ、電マや目隠しプレイも経験して処女を卒業した。何もかもが、言われるがままだ。

そんな笑う子が初めて自分の希望を言った。

もちろん、恋人にも結婚相手にもなれないことは事前に説明済だが、人の感情はExcelのようにデータを意図的に必要なセルに書き込むようなことなどできない。思わぬ方向に感情が動くことは往々にしてある。

「もちろん、色々わかってるんですけど、楽しいし、安心するしっと思って(笑)」

またいつもの笑顔に戻った。面白いことを言ったわけでもないのに笑う、本来思ってることと関係のない笑顔だ。

「笑う子はさ、どうなりたいの?」
「どうなりたいってどういうことですか?(笑)」
「恋人がほしいとか結婚したいとかの強い願望がないのはわかった。自分自身はどうなりたいと思ってるの?例えばモテたいとか思うの?」
「うーん、そうですねぇ。ちょっと思うかもしれない(笑)」
「そっか。そう本当に思うならモテるようになれるよ。」
「本当ですか?(笑)」
「うん。大丈夫。本当に思って行動するのならね。好みは分かれるから全員に好かれないかもしれないけれど、笑う子みたいな女性が好きな男はたくさんいるよ。」
「え?本当ですかぁ?(笑)」
「でも、見た目に問題ないのにモテなかったんでしょ?なんでだと思う?」

問いかけてみたが、笑う子は「う~ん」「なんでかなぁ」「わからないですぅ」としか返答がない。今まで、悩み、考え、研究してないとすれば、理由を想像できないのも頷ける。

「答えは簡単。試行回数がゼロだからだよ。」
「え?試行回数・・・ですか?」
「1日5人の患者さんに採血する看護師と、1週間で1人しか採血しない看護師がいたとしよう。1年後にどっちの看護師が採血の技術が上がってる可能性が高いと思う?」
「それは1日5人の患者さんに採血する看護師さんだと思います。」
「そうだね。あくまでも可能性の話だけど、一回一回の採血を真剣にやってたなら、きっと反省したりやり方を改善したりするだろうね。それが技術の向上につながるんだと思う。
「はい、そう思います。」
「じゃ、好きな人に好かれたくて、毎日一所懸命にかわいくなろうとメイク頑張ってる女の子と、好かれようとも思わなければメイクもしない女の子、どっちがきれいになる可能性が高いと思う?」
「たぶん、メイクを頑張ってる人です。」
「その通り。もちろん可能性の話。努力しても報われないこともある。相手によっては好かれようとせずメイクもしない女の子のほうがモテる場合だってある。でも成功率が上がりそうなのは頑張って努力してる人。メイクの試行回数が多いほうがメイクが上達する可能性も高いからね。」
「はい。」
「一般的に『成果数』は『試行回数×成功率』で決まる。掛け算なのでどっちかがゼロなら成果数はゼロにしかならない。」
「ああ、確かにそうですね・・・」
「つまり、笑う子はさ、モテないんじゃない。だってかわいいんだから。ただ試行回数がゼロなだけ。成功率は50%ぐらいあっても、試行回数がゼロなら・・・

 

 

永遠ゼロなんだよ。

 

 

一旦これを言ってみたかっただけ。

このオチに私は満足していたが、笑う子はオチなど気づくわけもなく、めちゃめちゃ真剣に私の話を聞いていた。

俺、教祖にでもなろうかな・・・

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この後、笑う子とさまざまな意見交換をした。笑う子の目標は「モテたい」から「色気のある人になりたい」に、具体的に変わっていた。

笑う子は、他人に無関心なようではあるが、なんだかんだでやっぱり彼氏がほしかったし、初体験したかったし、恋愛に興味もあった。

しかし、過剰に傷つくことを恐れているし、どう思われるのかに過剰に反応する。

例えば、家で缶のハイボールを飲む際に異常に私のグラスの氷の量を気にしたり、座り心地が悪くないようにクッションを薦めてくれたりする。

その気遣いはわからなくはない。

一方、食べるために必要な箸も、取り皿も出てこない。

気を遣おうとはしているが、絶対必要なモノが何か、その想像力が欠けるために絶対的な不足が生じる。せっかく気遣っているようでも、思うような成果は得られない。

そのようなチグハグな対応が多数確認された。

人がまず何を求めるかの想像力が欠けている。気遣っていても何かがズレる。それは人と接しなれていない、つまり、試行回数が足りない結果だ。

だから、まずベースとなる対人関係構築力を無視しして「色気がある人」を目指しても恐らく望む結果は得られない。

だから一歩一歩進む必要があるのだ。

・・・

今日、緊急事態宣言は解除された。

長い春休みが終わった。

と同時に、笑う子の自粛期間も終わった。

近日中に、私は笑う子と会うことになるだろう。

それは宿命だ。

そして、自粛期間中の約2か月で、笑う子は大きく変化している。

その変化の方向性を決定づけたのは「永遠のゼロ」の会話だ。

試行回数をゼロにしてきた結果、出会いはゼロになった。

成果の数は「試行回数×成功率」で決まる。

だが、「成果数」も「成功率」も自分ではコントロールできない。

それらは結果から得られるものだからだ。

唯一、自分でコントロールできるのは「試行回数」だけ。

試行回数をいかに稼ぐか、実行するかでしか、結局成果数を高めることはできない。

このことに気づいた笑う子は、大きく変化する。

いよいよ次回、進化した笑う子は降臨する。

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