卒業式の思い出 オクムラさん 後編

◆30日後に春休みが終わるばかなべ

30日後に春休みが終わるばかなべ 5日目

高校三年のクラス替えで知り合ったクラスメートのかおりにばかなべは密かに恋心を抱いていた。しかしその想いを隠しながら、かおりとは仲の良い友だち関係を続けていた。

そして、高校卒業を目前にした2月、意を決して告白。

結果は無残に飛び散っただけだった。

そして迎えた卒業式当日。

この日が終われば、もう学校にくることはない。

最後の時。

ばかなべは最後までかおりに言葉を交わすことはなかった。

こうして、ばかなべの儚い恋は終わりを告げた。

前回の記事はコチラから

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・・・

「あんた宛の年賀状、預かってるからな」

社会人3年目の元旦。

実家の母親から電話がかかってきた。大阪の実家に年賀状が何通か届いているらしい。このとき、私は東京に住んでおりその年は実家には戻ってなかった。万一、仕事関係の年賀状が届いていたら返信しなければならない。

「じゃ、東京の家に送ってくれる?」
「はいはい、ほな送っとくわな。」

それから数日後、年賀状が自宅に届いた。

KK先輩、ぽんくん、キクリン、K村・・・いつもの顔ぶれからくだらない内容の年賀状が届いていた。

ピュア丸さんからは昨年と同じインプレッサ(車)の写真。。。あの人、一生インプレッサに乗る気か・・・。

そのほかにはバイトの仲間や、高校の友だち、中学時代からの悪友、堀田やせろし、あとはかおり

かおり?

え?

 

 

かおりーーーー!?(;゚Д゚)

 

 

ど・・・どういうことだ?(;゚Д゚)

高校卒業以来、とくに連絡を取り合ったことはないし、年賀状のやりとりもしていない。それなのに、なぜ急に・・・

年賀状の内容自体は極めて普通の謹賀新年だった。だが、最後に重要な文言を確認した。

「よかったらたまにはお茶でもしようね(笑顔の顔文字)✕✕✕@docomo.ne.jp」

 

 

メアドキタ━━━(゚∀゚)━━━!!

 

 

おいおいおい、これは俺の時代がきたんじゃないのか・・・

正直そう思った。

私の最後のプラトニックラブ、いや一方的な片思いの相手がかおりだった。

私にとってかおりは憧れの女と言っても過言ではない。

チャンスの神様に後ろ髪はない。

私はすぐさま、かおりにメールを打ち、月末にアポを取り付けた。

・・・

アポをとりつけた後もかおりとは何度かメールラリーを続けた。心の中は踊るような気分だったが、舞い上がって必死にメールしまくるとキモい男になってしまう。本当は電話で話したいぐらいだったが、ぐっとこらえて余裕ある態度を貫いた。とにかく我慢だ。

そしてアポ当日。

私は新幹線の中でも、もうすぐ会えるかおりのことで頭がいっぱいだった。天然でかわいかったかおりが、いったいどんな女性になっているのか。きっとあの透明感は保たれていることだろうな・・・

かおりと話すのは告白した日以来・・・、もしこれがきっかけで付き合うことができたとしたら・・・その幸福度合いは想像を絶する。

しかし、なぜこのタイミングで急に年賀状を送ってきたのだろう?理由が見当たらない。

もしかして・・・「実はあの時本当はOKだったけど素直になれなくてゴメン・・・」的な?逆にかおりのほうから私にアタック!?いやいや、そんな都合の良い話があるわけないか。。。

もしかして・・・「実は東京に転勤になるんだけど東京を案内してくれない?」的な?そしてそれがきっかけで俺たちの東京ラブストーリーがはじまる・・んなわけないか。。。

もしかして・・・「実はセ〇クスにハマってるんだけどよかったらどう?」的な?まさかのかおりが性欲の塊に変貌!?いやいや、優等生タイプのかおりに失礼だ。不謹慎すぎるだろ。。。

もしかして・・・「実は野手転向を考えてるんだけどどこのポジションがおすすめ?」的な?それがきっかけでかおりが遊撃手になり、私と二遊間を守る。センターはAKO35だからセンターラインはバッチリ。

あらゆる可能性を考えたが、無駄な妄想だと気づいたので寝ることにした。

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・・・

待ち合わせは茶屋町にあるロフト前。

茶屋町で軽く飲んだ後、自分のホテル(東通り近く)の部屋に誘う・・・あわよくばの計画を立てていた。

かおりに恋していた頃はまだピュアなべだったんだよな。大学に入っておかしくなってしまったけれど。かおりに対しても同じような行動ができるだろうか・・・、いや、行動なくして結果なしだ。

などとスケベ心でワクワクしながら待ち合わせ場所に向かった。

「到着!ロフト前にいるよ!わかるかな?」
「私もついてるで!あ、おったおった!」

おお、かおりも到着していたか・・・、いよいよかおりと再会。普段は緊張するタイプではない。相手が経営者であろうが、100人いようが、堂々としゃべれる。

だが、このときばかりは緊張した。

「ばかなべ!ひさしぶりやん!」

「おお!!かお・・」

 

 

 

 

 

 

コノオバチャンダレデスカ(゜-゜)

 

 

 

 

 

 

 

目の前に現れたのはまぎれもなくかおり。特に痩せた太ったということもない。だが、あのときのかおりとは別人だ。あまりにショックで私は約5秒立ち尽くしてしまった。

「どうしたん?めっちゃ真顔やで(笑)」

「お・・おぅ、ちょっとな・・・ハハハ」

冷静さを取り戻した私は、一体何がかおりを変貌させたのか一瞬で分析した。

①髪型がおかしい

高校のころは黒髪のセミロング。誰もが支持するスタイルであり、清潔感満点だった。だが、目の前にいるのはロングでソバージュ。前髪も昭和。ロリ系の顔にこの髪型は圧倒的に似合っていない。担当美容師を即刻解雇し、昇竜拳をくらわしてやりたいほどに怒りの感情を抱いた。

②化粧がおかしい

高校のころは恐らくノーメークで通してたと思われる。顔のパーツが派手なので化粧なしで問題なかった。だが、目の前にいるのは厚化粧のかおり。明らかにファンデーションを白く濃く塗りすぎ、口紅は真っ赤、眉毛の手入れしてますか?と聞きたい。無論、計算しつくされたおしゃれなアレではなく、超初心者のアレだ。

③服装がおかしい

高校のころは制服姿以外見たことがなかった。逆を言えば高校の制服が圧倒的に似合う見た目だった。だが、目の前にいるのはやや派手目のジャケットと不似合いなパンツスタイル。昭和の女性教師(50代)のようないで立ちだ。一体、その服はどこで買ったのだ?淡路の商店街とかにあるブティックか?

ということで、再会したときのかおりを総合して表現すると

 

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ、平野ノラである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かおりとの再会から数年後だろうか、テレビで見たときに一番最初に思い出した人物がかおりだった。似ている・・・と思った。

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平野ノラがブレイクしだしたのはつい数年前のことだが、かおりとの再会はさらにそこから数年前に遡る。その当時にバブリー時代の地味女キャラを受け入れられるかと言うと、「無理」だった。

飲みに行くのではなく、近くのファミレスで90分ほど談笑。思い出話自体は楽しいはずなのだけれど、本当にショックを受けていたのでほとんど会話の記憶がない。

昔食べたラーメンは美化され、必要以上の期待をして思い出のラーメン屋に行ってがっかりするというほど生易しいものではなかった。

ファミレス前で別れを告げ、実家に帰って親父とやけ酒を飲んだ。

ちなみに平野ノラで画像検索していると、もう1枚「おお!」と思う画像があった。

 

 

めちゃめちゃキレイやないか(;゚Д゚)

 

 

2018年当時、ワコールのイメージモデルに抜擢されたときの平野ノラである。

どことなく、高校のころのかおりを思い出させるような写真に驚きを隠せなかった。うんうん、かおりが適切な方向性で大人になったらこんな感じになるんじゃないかと思う。

もとが美人なかおりは、自分磨きを怠っていたのかもしれない。結果、服がヘン、髪型ヘン、メイクがヘンで、もともとの実力をはるかに下回る結果になったのかもしれない。

きれいになるための努力は大切だ。センスは知識から生まれる。知識は努力して得られる有益な情報。その努力がなければ、センスは得られない。ビジネスにしろ、ファッションにしろ、センスは知識ありき。

努力って大切なのね・・・

・・・

と、ここまで私の高校の頃の失恋話を延々としてきたのだが、

 

 

実はまだ本題には触れていない

 

 

この記事のタイトルは「オクムラさん」だが、今のところ本文中にオクムラさんと打ったのはこれで2回目だ。実は、オクムラさんこそが、私の卒業式の記憶の主役だ。

そして、前回の記事でオクムラさんのことを書くのを忘れていた。

よって、前回の記事をもとに、修正加筆し、本記事を終わらせたい。

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・・・

卒業式後の最後の休み時間、かおりとは何度か目が合った。

だが、お互いに近づくことはなかった。

やがて担任の先生が到着し、一人一人に紅白まんじゅうが配られた。

卒業祝いということか。それを受け取った時、これが最後なのだと実感した。

ホームルームで先生が最後の言葉を話してくれていたが、かおりのことで頭がいっぱいだった私は先生が何を話していたのか覚えていない。

ただ、この時間が終わらなければいいのにと、願っていた。

「さぁ、それじゃみんな。そろそろホームルームを終わらせよう。」

先生がそう言ったとき、本当の終わりを感じた私は思わず後ろの席にいるかおりのほうを振り返った。

かおりは私を見ていた。

目を潤ませながら。

そして、もう一人の女とも目が合った。

オクムラさんだ。

さらに、私はとんでもない衝撃の事実に遭遇した。

オクムラさんの机の上に衝撃の事実があったのだ。

「マ・・マジか・・、まさかこんな時に・・・」

衝撃のあまり、その事実を凝視している私に気づいたオクムラさんは、私を厳しくにらみつけ衝撃の事実を腕で隠した。

だが、私は確実に見た。

一般的に、卒業式後のホームルーム、最後のホームルーム・・・

誰もが高校時代の思い出にひたり

先生からのありがたい言葉に耳を傾けているなら

机の上にあるはずのないものが・・・確実にあった。

しかし、これを口に出せば恐らく私の命はなくなるだろう。

あのとき、私は口に出さなかった。

だが、数十年の時を経て、とうとう恐ろしい事実を発表するときがきたようだ。

本邦初公開、オクムラさんの机にあった衝撃の事実

それは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食べ終わった紅白まんじゅうのゴミである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オクムラは身長170、体重100はあろうかという巨漢女子。性格は狂暴でブサイク女子軍団のボスキャラ。無論、食いしん坊で休み時間はいつも何かを食べていた。親友の根岸はオクムラ日記と称し、オクムラが日々何を食べていたかを記録していた(悪意)。オクムラは、卒業式ということに何の興味も示さず、配られたまんじゅうを速攻で平らげた。最後のホームルーム中に完食、さすがだな、オクムラ

 

「起立!礼!」

最後の礼を終わらせると親友の根岸が「一緒に写真撮りにいこうや!」と男同士の写真撮影に誘われた。

誘われるがままに仲の良い連中と集まり、話したり写真を撮ってるうちに、かおりの姿を見失った。

だが、かおりのことは見失っても、さらなる衝撃の事実を私は見落としていない。

帰ったオクムラの机の上には「紅白まんじゅうを食べ終わったゴミ」が置かれたままだった。

ゴミぐらい捨てて行けよオクムラ!!

おしまい。

 

春休みが終わるまであと25日

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