田丸さんの小さな恋のメロディ 第1話

7.合コンの話

いままでたくさんの方々と知り合い、触れ合い、さまざまな影響を受けて今日の自分がある。

それが、両親なのか、先輩なのか、後輩なのか、上司なのか、部下なのか、先生なのか、彼氏彼女なのか、芸能人なのか、スポーツ選手なのか。誰に影響を受けるのかは人それぞれ。

そして、誰かの影響を受けて、前向きになれたり、勉強したり、努力したりすることで人は成長していく。人が人に良い影響を与える、とても素敵なことだ。

人との出会いというのは本当に尊い。

人との出会いは新たな可能性を生み出す。

私にも多数の人との出会いがあった。

そして、今回この記事でご紹介する田丸さん。

この方は私が大学3年のときに出会った方で

 

 

 

 

何も影響を受けなかった先輩です

 

 

 

 

何度も思い直した。

田丸さんに何か影響受けたはずだと。

だが、残念ながら何も見当たらない。

ただし、記憶には残っている。

今でも鮮明に、田丸さんのことは記憶に残っている。

 

 

 

 

記録ではなく
記憶に残る男、
それが田丸先輩だ

 

 

 

 

今回は、一切私に影響を与えなかったのに記憶に鮮明に残る男、田丸先輩について述べようと思う。

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・・・

大学3年のとき

私は本来、1年次に履修すべき必修の授業を受けていた。だいぶ粗い学業計画の結果であり自業自得だが、これがなかなかキツい。

周りは1年生ばかりで知り合いもいない。私はポツンと一軒家状態だ。

いつも一人で授業を受けている私を周囲の1年の連中がどう見るかを想像すると

「誰だあのチビ?」
「友達いねぇのか?」
「嫌われ者じゃね?」
「嫌われるには相当の理由があるんじゃね?」
「超足くせぇから誰も近寄らないんじゃね?」
「いや、ありゃ足にとどまらねぇよ。金玉の裏がスイーんだよ」
「いや、金玉っていうか珍子のほうじゃね?」
「あいつ絶対包茎だよ」
「たぶん真性のほうだよな」

 

 

ばかなべ=真性包茎疑惑

 

 

あくまでも可能性のひとつでしかないかもしれないが、真性包茎疑惑をかけられる可能性はゼロではない。

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正直に言えば包茎である。ただ真性包茎ではない。いや、厳密にいえば私はそもそも自分が包茎だとは認めていない。

単に珍子のサイズに対して包み込むようなビッグな皮があるだけ、いわゆる餃子スタイルな珍子だ(それを一般的には包茎という)。

ただ「俺は真性包茎じゃない、餃子だ!!」と主張したとしても、信じるものは少ないだろうし、そもそも餃子とはどういうことだ?ともなるだろうし、ていうか餃子だったらくさいじゃないかと判断される可能性もある(実際にくさい)。

しかし、包茎かもしれないがセ〇クスは人並みにしている。真性包茎は痛くてセ〇クスできないと何かの書物(主にエロ本の広告)で見たことがある。

医療機関で「ばかなべくん、安心してね。君は真性包茎ではないよ、包茎は包茎だけどね」などと診断を受けたわけではないが、セ〇クスできてるから真性包茎ではないと断言する。

それにもかかわらず、私が真性包茎扱いされたとしたら、それはカノッサの屈辱に値する。

よって、何度かセフレを連れて授業に出席することにした(超自分勝手)。「あいつはチビでブスのくせに女がいるから真性包茎ではない」作戦である。

この巧妙な作戦により、周囲の1年は私を真性包茎扱いできない状況に持ち込むのだ。

無論、セフレちゃんたちはうちの大学生ではなく、社会人だったり、フリーターだったりもしたが、この作戦はみごとにハマり、なんならデート気分で楽しかった。

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--そして迎えた冬

恐れていた事態だ。とうとう誰も授業についてきてくれる女がいなくなってしまった(当たり前です)。ここから、寂しい冬との戦いがはじまった。

後期ともなれば1年もみな仲良くなっており、一方いままで女連れを気取っていたためしゃべれるやつは完全にゼロ。残りの数か月、耐え忍ぶしかない・・・

そんなある日のこと。

授業に出てたら、ある男が私の隣に座ってきた。

その男こそ、田丸さんである。

田丸さん、実は有名人だった。学年は1年らしいが、明らかにおっさんだ。へたすれば30代じゃないか?と思える人物で、いつもひとりで前のほうに座っていた。だいぶ強烈なキャラのおっさん。

彼は年間を通して服装が安定している。といえば聞こえは良いが、要は2種類ほどしか服装を見たことがない、つまりファッションには興味がないのであろう。

オールシーズン共通でチェックのシャツかTシャツを着用、恐らくジーパンにインしていたと思う。

このアメリカンな画像は田丸さんの年間の服装をすべて網羅した奇跡のショットだ。ほぼこういう格好をしていたように思う。

そして髪型はヤックンだ。

モックンでもフックンでもどれでもいいんだけどヤックンが一番しっくりくる。

勘違いしていただきたくないのは、上の画像と下の画像を足すとイケメンなんじゃないか?と思われるかもしれないがそうではない。上の画像と下の画像、そして田丸風味を足せば

こうなる。

圧倒的1985年感。その迫力は特殊能力「存在感」そのもの、いや、「田丸感」であり、誰もよりつくことは出来ない。ちなみに身長は私と同じくらい、つまりチビである。

その男が私のとなりに座った。

本来なら接近するべきではない。なぜならこの男は他の追随を許さない圧倒的孤立野郎だからだ。

確かに私も孤立しているが、前述のとおりちょこちょこ女連れのときもあった。つまり彼と私の孤立は意味が違ったはずだ。

だが、今私は一人。そしてこの男も一人。教室中を見渡しても、孤立しているのは俺たちだけだ。

仮にこの男と接近すれば、それは他の1年たちとさらに距離をとることを意味する。よって本来なら彼に近づくべきではないが私はかねてからこの男のあるところに注目していた。

それは、完璧であろうノートだ

一匹オオカミを気取ったこの男がいつもノートをきちんと書いている姿を私は見ていた。友達がいないからノートをとるしかやることがないともいえるが、そんなことは関係ない。

テストは近づいてきている。来年もこの授業を受けることだけはぜひとも避けたい。

「ノートきれいにとってますね」

これが私が初めて田丸さんに声をかけた歴史的瞬間だ。

・・・

ノートが縁で田丸さんとはちょいちょい話すようになった。そして、だんだんと田丸さんの正体がわかってきた。

・3歳年上
・学年は1年
・大分県出身
・社会人経験者
・大学にいくためにお金をためていた

3歳年上の1年、正直もうちょっとおっさんかと思っていたが、意外にも20代であった。

高校卒業後、就職してお金を貯めて大学に入学した苦労人で大学近くのアパートに住んでいるらしい。

社会人経由で大学に入ろうだなんて、すばらしい行動力だ。

なぜ、いつも一人なのか聞いてみると

「媚びてまで友達作ろうとは思わん。」

だ・・だめだ・・・

完全にひねくれている(゚Д゚;)

友達作るのに媚びるってどういうことなのか、すぐに意味はわからなかった。田丸さんは人を寄せ付けず近寄りがたい雰囲気をいつも出している。

年上だし、ダサいしで、気の合う友達はなかなかできないかもしれない。それに輪をかけて自分から友達を作ろうとしない。

時はすでに後期。

皆が仲良くワイワイとしているなか、田丸さんは先頭にたって孤立している。もう、誰かと友達になる「きっかけ」すら遥か彼方に消え去っていた。この八方塞がりの状況で、田丸さんは鎖国方針をとったと思われる。

お前らとは仲良くなるつもりなどねぇ

一切の会話などするつもりはねぇ

お前らに助けを求めることも、助けることもねぇ

徹底した鎖国。

ただ、そんな田丸さんは

いつも私のとなりに座るようになった

こ・・・これは田丸さんが私を同盟国とみているのでは!?

その後、田丸国はばかなべ国に急接近、食堂でも話しかけられるようになり、1か月後にはランチ会談も実現。

ノート貸し出しという強力な外交カードを武器に、この授業において田丸国はばかなべ国を完全に支配しようとしていた。

今まで鎖国を貫いていた田丸さんが、私にだけ友好的にする姿は、後に聞いたところによると少し噂になっていたらしい。

こうして、おっさん1年生田丸、包茎3年生ばかなべの関係は始まった。

・・・

それにしても田丸さんはストイックだ。

大学が終われば生活費を稼ぐためにパチンコ屋のバイトに明け暮れ、昼飯は菓子パン1個と缶コーヒーのセットしか見たことがない。

「ばかなべ君、うちで飲まんか?」

誰にも入国が許されなかったであろう田丸国への誘い。

一度足を踏み入れればもう二度とこちらの世界に戻れないのでは・・・、そのような不安がなかったかといえば本気であった。

正直、田丸さんは貧乏だから貧乏な部屋に住んでいるだろうし、ということはゴ〇ブリが出るんじゃないかと思っていたのが本音だ(失礼)。

しかし、ここで誘いを断ればノートが得られなくなる可能性は高い(最低の動機)。

あとちょっとでノートは手に入る。今思えば、あの時点でデスノートを使いこなしていた田丸さんはキラだったのでは・・・

ゴ〇ブリかノートか、迷ったが時はすでに冬である。ゴキリスクは低いはずだ。

私は、田丸国への入国を決意し、田丸国に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめておけばよかった

 

つづく。

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コメント

  1. デンデ より:

    ピュア丸さん回想、そしてこの画像、何年も前なのにはっきり覚えております。
    Facebookで近況がつかめなかったことは残念です。

    • bakanabe より:

      この画像検索には相当時間をかけました。できるだけリアルを伝えたくて。
      あんなボロアパートもうないんじゃないかと思うやつでした。

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